自転車仲間のT橋さんが転勤になる
しかも蝦夷を離れるってよ
そんな話を聞いたら「お見送りライド」をせねばならんな・・・
坂フェスオーガナイザーのダーハラ氏に連絡すると、
今度の月曜日に走る予定との事
ふふふ、と笑みを浮かべる私
実は先週土曜日にあのYamaichiさんのお車を車検でお預かりしていたのだ
それは良い口実になる
「エクストリーム納車ミッション」発動である
人はこれを「公私混同」と呼ぶらしいが、今もって付ける薬は発見されていない
今年初ロードである、早々と寝て明日に備えよう
・・・・ん?メールだ、何々??
さすが坂フェスオーガナイザー、距離と獲得標高のバランスがちょっとおかしい
「坂ハラ」とはハラスメントではなく「ダーハラ」のハラである
2Dで見ても奥歯に軽く血が滲む
ほんの少しだけ眠れなくなった
ボンっとロードと装備一式をブチ込む
実はハンドル周りに関して色々と試している最中
バーテープレスという男気漂う仕様で初ライドに挑む私であった
集合場所には既に今日の面々が揃っていた
・T橋さん
本日の主役「送られ人」
登りは避けて遠回りしても構わない派
・ダーハラ氏
ご存じ「坂フェス」オーガナイザー、三度の飯より坂が好き
今回、ある重大な事実が発覚する
・N西さん
札幌より参戦のクルマ馬鹿
愛車レストアに向けてミラバンで参戦の為、高速を使えず移動時間が多め
過去のトラウマか、坂に何かしらの強い恨みを持っている
ダーハラ氏のバイクから絶えず「シュー」と異音がしている
タイヤからシーラントが吹きだして、その勢いでタイヤが回りそうである
ガラス片が刺さっていたとの事
何はともあれ、「走る前」で良かった
シーラントか・・・・
根暗なメンテ好きはあるが、チューブレスのシーラント運用は正直性分に合わない
手も汚れちゃうし、いちいち掃除するのも辛い
今、気になっているのはTubolitoのチューブ
ロードだけではなく、MTBやファットバイクのサイズもあるようなので
タイヤの軽量化にはかなり貢献してくれそう
N西さんもMTBに使用しており、かなり好感触であるとの事
さぁ、パンク修理は完了した!いざ出発ぅ~っ!!
今日は最高の天気である、T橋さんはかなりの晴れ男である
T橋さんとN西さん、おじさんという生き物は
カメラを向けると何かしないといけないと思っている、可愛い生き物なのだ
先日の「かみふらの八景イッキ乗り」の際にも登場したやまびこ高地である
登りの嫌いなN西さんが、ダーハラ氏とモメている
ダーハラ氏プレゼンツのルートだから、登りはマシマシが標準装備である
かみふらの八景を回りたいと言ったのはN西さんらしい
人はそれを「自業自得」と呼ぶらしい
大変、為になった
バックパックに括りつけているのはクロックス
N西さんを「まだ昼飯は早い」と説得するのは大変であった
こちらから見ると「気持ちよさそうな下り」だが、ココを登ってきた
N西さんには「気持ち悪くなる登り」と大変好評であった
しばらくこんな景色は観れなくなるな
そんな男の哀愁が背中から滲み出ている
N西さんが強烈な空腹を訴えだしたので
登りの真っ最中に私のお気に入り補給食、魚肉ソーセージを差し出してみた
「今じゃないでしょ・・・ハァ、ハァ、、、」
そうか、今ではなかったようだ
美味しいのに・・・
ジェットコースターの路を経てYamaichiさんに無事到着!
待ちに待ったランチタイムである
Yamaichiさんではここ数年、台湾メニューに大注力している
昨年の魯肉飯に続き、牛肉麺がラインナップに加わった
スープは地元かみふらの産トマトのさっぱりした酸味が堪らない
ふらの和牛も超絶柔らかで、思わず笑顔になってしまう美味しさである
N西さんは全メニュー制覇すんの?という勢いで
ソフトクリーム→牛肉麺→魯肉饅→パフェと止まらない
「今日は登ったからカロリーゼロですよ」と嘘を吹き込んでおいた
まだ試作品段階との事ではあるが、ご厚意で魯肉饅も頂いた
手作りの生地がふわふわモチモチで美味しい
中の餡も魯肉飯の具から改良を加えているとの事
ワンハンドでパクつける本場台湾の味
「冷凍食品にしてネット販売しましょう」と口説いている最中である
食事も終わり、談笑していると見たことあるお客様が
サイクルプラザのペンギンさんだ
やはりここはサイクリストが集まる
談笑にもう一人仲間が加わった
Yamaichiさんにはカミヒル(十勝岳クライム)結果記入用のホワイトボードがある
しばしそのボードを見つめていたダーハラ氏がポツリ
「俺、去年8回も十勝岳登ったんだぁ・・・」
「え?覚えてないの?」と全員からのツッコミに
「3回位は覚えてたんだけどなぁ」
マジか、まさかここまで脳が・・・
「あれだよ、アムロのお父さんと同じ病気、テム・レイね」ダーハラ氏よ・・・
酸素欠乏症 確定
やはりクライマーは脳にダメージを負うらしい
STRAVAでルートを引けばすぐ登ってしまうし
十勝岳に何回登ったかも良く覚えていない
今日の出来事を深刻な事態であると危惧した我々は
今後にも起こりうるであろう「クライマーの記憶障害」に関して
「テムる」又は「テムレっちゃっている」と表現する事が満場一致で可決された
かなり脇腹と口角筋に負担がかかってしまった
名残惜しいが私は旭川まで自走で帰る
皆に別れを告げ、旭川を目指す
美瑛を越えた辺りで気が付いた
「あ、そういえば家にクルマ無くね?」
昨日はマイカーを会社に置いて、Yamaichiハイエースで帰宅したのだ
今日、まっすぐに家に帰っても私のプリウスは無い
そうか、永山まで走らねばならんのか
家が急に遠のいた瞬間であった
ん?ローカルレジェンド獲ったぞ?
次の土日には返上となりそうなポピュラーな場所である
しかし、なんとなく獲られてしまうと悔しいものである
まんまとSTRAVAに踊らされている
いよいよ私もロードのシーズンインである
今年も沢山面白い事が起きそうで、ワクワクドキドキが止まらない