Natural Born EZOist

チャリとオヤジと時々目玉

新たな景色

「やまたけ、MTB買ったってょ」

蝦夷はネット回線はイマイチ遅いが

噂話はひかりネット回線より速く伝わる

 

「次の火曜日、グラベルライド、行きましょう」

と、師匠から直メが!!

あいにく午前中は所用があったので、午後の部から合流する運びに

速攻帰宅!ルーフオン!!出発っ!!

集合場所までのドライブは終始ニヤニヤ・・・

これから始まる「まだ見ぬ景色」を想像しながら走る

先発隊は午前中も走ってたらしい

いつものロードでのグループライドとは全く違う

ウィリー決めちゃう師匠!

いつも寡黙な師匠の様子がいつもと少し違う感がある

多分、はしゃいでいる

「子供ウケが良いんですょ」とウィリーを披露!

バイクコントロールという概念を改めて思い知った私

 

クルマの心配もほぼ皆無な林道で、ゲラゲラ笑いながらみんなで走る

こんなライドもまた、楽しいものである

蝦夷の秋、極まれり

正にロードバイクでは観られない景色がココにはあった

林を抜ける一本道、松葉の絨毯、高い雲

はい、ひょっコマさん♪

ロードであれば、ぼっちライドでも問題ない私だが

MTBライドだと、ちょっと心細くなりそうである

田舎道というカテゴリを越え、林道から獣道まで昇華していくグラベルライド

最早、文明より野生が先行する獣のテリトリーにお邪魔する状態である

GPSサイコン無しだと野営覚悟か?

太陽の向きと野生の勘、文明の利器を巧みに組み合わせて

「ココは何処か?」という問いに答えを出す

山しか無い

舗装路を走って観た景色とは、一線を画す美しさである

もうすぐ日が暮れる

何処を切り取っても「楽しい」しかない、素敵な時間であった

蝦夷の秋はすぐ暮れる

 

「こんな世界があったのか」

蝦夷の田舎育ちの私ですら「景色が美しい」と何度も思う瞬間がある

こんなん、内地(蝦夷の民が言う「本州」の事)の人なら

素敵過ぎて鼻血出るんぢゃね?と本気で思う私

 

蝦夷はもうすぐ雪が降る

外乗りはまた来年、という時期である

 

・・・・ん?・・・・このバイクなら・・・・

 

何かの部品かネジなのか

正体得体は知れないが

頭の隅っこから「カラン」と乾いた音を立てて

大切なパーツが床に落ちた音がした

そんな気がしたのだ

 

今思うと

あの時聴こえた音は

きっと、巷の人が口にする

「頭のネジが落ちた音」だったのだろう

 

to be continued