Natural Born EZOist

チャリとオヤジと時々目玉

2輪で立つって練習

街角で「アイツ、どうなってんの?」と思う光景を

観た事がある方も少なくないであろう

停車状態で立ってる・・・だとっ!?

スタンディング、スタンディングスティル等と呼ばれるテクニックである

正直なまら地味だが、結構重要なスキルだったりする

トライアル競技などではコレが出来ないとスタート地点にすら立てない

www.youtube.com

ココまで自在に操れたら、楽しいだろうなぁ・・・

 

今回はこのスタンディングスティルの練習方法を紹介しようと思う

 

何も考えずにひたすら練習も良いのだが

頭で理解してから練習すると「私の場合は」大幅に効率が上がった

コロナ渦で緊急事態宣言が出ていた2020年のGWに

外出できないイライラを乗り越え、ひたすら練習した私の

「あなたも絶対できる!スタンディングスティル講座」開幕である

 

何故停まっていられないのか?

普段の仕事のプロセスでは「出来ない理由」ではなく「やる方法」を考えるのが一般的であるが、今回は「何故停車状態では立っていられないのか」の理解が必要である

答えは簡単「2輪車だから」である

接地点が2つだと前後方向には安定するが左右方向には安定しない

3輪車に子供が簡単に乗れるのは3輪であるからである

タイヤ、つまり接地面が3つで「面」となるため、車両単体でもしっかり自立できるからに他ならない

当たり前だと思うであろうが、とても重要な事である

3つ目の接地面を作り出す

自立するためには3つの接地面が必要である事が判った

ではどうするか

壁にフロントタイヤを当てて無理やり3つめの接地点を作るのである

必殺!三点倒立!

ハンドルを30~45度曲げている

これもちゃんと脳みそで理解をしておいた方が「私の場合は」練習効率が上がった

ハンドルを切らないと「面」が出来ない

ハンドルを切り、壁との接地面という第3の点で作り出した「面」の中にバイクを含めた全体の軸を保っていれば安定するという理屈である

図を見て判ると思うが、前加重の方が「面」の中では

「左右方向にストライクゾーンが広い」と気付けるのも

「図で見て頭で理解する」という事の重要な事である

脚(ペダル)はどぉすんの?

頭での理解はココまでで充分である

「なんだ、そんなん知っとるわ!アホか?」と思った人も多いと思うが

ココまでが腹落ちしていると、身体の位置などの細かい修正が楽であった

ハンドル切ってクランクは地面と水平に近い状態で・・・

どっちの脚が前?ここは完全に好みもあるのだが

切った方の脚が前の方が良い
ロードバイクの場合

ビンディングで脚がキマっている状態でハンドルと引っかかるとか

マジで恐怖しかない

ただ、これはロードバイクの場合であるし、バイクのジオメトリでも差はあるだろう

MTBでは切った逆の脚が前の方が身体の振り幅が大きく取れる気がする

まぁ、好みで構わないだろう

大切なのは「ケガしない」の一点に尽きる

フルブレーキで「面」に留まり続けろ!!

前後ブレーキは「リムを破壊してやる!」という気概でフルロックで

最初は構わない

初めてこの練習をしたあなたはきっと

10~20分で背中、腕、腹筋、ふくらはぎ、などなど

ありとあらゆる筋肉が悲鳴をあげているだろう

私は翌日の朝食で「箸が震える」という経験をしている

最初は完全に固定した「面」の中に留まるという練習である

本当に地味な事、この上無い

「やまたけ家の旦那さん、何してんのかしら?」という

ご近所の奥様達の冷たい視線に打ちひしがれながらのトレーニン

全く生産性の無い「不毛な汗」を流し続ける覚悟が必要なのだ

まぁ、スタンディングスティルが出来たとて、生産性は上がらないのだが

壁からの離脱

なんとなくコツが掴めてきたら

勇気を持ってブレーキレバーを離してみよう

ペダルを踏みこむ事によって壁への当たりを強くするのである

ブレーキレバーを離せたら身体を引いて「壁からの離脱」にチャレンジである

www.youtube.com

イメージとしては「腰をヒュっと引く」感じ

そしてまた壁に当てる

この繰り返しを愚直に繰り返すのである

走りながら壁当てで感覚を磨く

ここまで来たらもう少しである

次は止まる(壁当てする)場所を見極めて体制を整えながらアプローチするという練習である

youtu.be

この工程まで出来れば、普段のライドに落とし込む事も可能となる

電柱や歩道の縁石などで代用して停車時に角度を見極めてアプローチする

そしてこの先に「ブレーキで疑似的な壁を作る」という事が可能となってくる

つまり、縁石などで物理的に止められている状態をブレーキで生み出すのである

これは軽い登りでも代用できる

大切なのは腕や身体だけでバランスを取るのではなく

ペダルへの入力と身体の引きによって「左右の動き」を与えるという事である

日々の鍛錬が必ず成果を生む

youtu.be

まだまだ私もココまでである

難易度を上げる要素はまだまだある

・シッティング

 身体を振ってバランスを取れなくなるので、ペダルへの入力と細かい体重移動が必須

・手放し

 もはや中国雑技団の様相であるが、不可能ではない

・脚での前輪制御

 前輪に脚をかけ、クィっクィっとバランスを取る

 

修行の路は険しいが、それだけにやりがいもある

雨の日や、野暮用が入ってしまった日などは

テンションだだ下がりであろうが、こういったトレーニングもまた楽しいものである

自宅前でササッとできる練習でもある

ご近所の目に負けないメンタルは必須なのだが